◆ダメなものはダメ!

カウンセリングをしているといろんなケースに遭遇し
中には倫理的に受容しがたいものに出会う場合もあります。

どんな件であれ、カウンセリングではクライアントを
無条件に受容するのが基本ですしそこは最もコアですが
中にはダメなものはダメ!という姿勢と態度をもって
対応することが必要な場合があります。

それは例えば、窃盗や万引きなどの犯罪や
自傷自殺、他人への危害など。

これらはどんな理由があるにせよ
また精神的な病気などの要因があるにせよ
うやむやに応対することは後々本人だけでなく
周りへの影響を及ぼす可能性があります。

ダメなものはダメ!
カウンセラーのこのような姿勢は
治療の上で広義の受容にあたると考えます。

だからといってこのような場合は
直接本人に指摘したり、または批判批難するのは
ベストとはいえません。

むしろ直接的よりしかるべきところとの連携や
相談が必要だと思います。

クライアントが精神科へ通院しているのであれば
まず主治医へ相談する。

家族と相談する。

コトによっては行政機関や相談機関へ。

クライアントの存在を受容するのは大前提ですが
行動もひっくるめて何もかも受容だからは違う。

ダメなものがダメ。
クライアントを人として守るための受容視点です。

カウンセリングは道徳観を
育てるものではありません。

心の健常を回復し
心身の健康を目指すものです。

そして1個人の心の健康は社会の健康に繋がっています。

だからこそ個人と社会の健康を切り離して
考えることは不自然になります。

ダメなものをみつけたらそこからどうするか。
カウンセラーも1人で抱えないよう心していきたいと思います。

クライアントと社会の繋がりの先を見て「今ここ」の対処を。。。

◆命の危機を脱したクライアントの言葉

「あんなにしんどかったのに
最近はそのしんどさを忘れています」

クライアントの言葉です。

今年の初めお会いした時は
毎日睡眠薬を飲んでも熟睡できず
何度もの目が覚め
食事も一日に一回果物を少しだけ。

その状態が数カ月都好き仕事は退職。
外に出るのが億劫で
人が怖くて外へ出るのが辛い…。

目はうつろで力がなく乖離がおき
半年前は命の危機に面していました。

ですが今では睡眠をまとまってとれるようになり
食事も一日二回しっかりとり
仕事も復活し週末を楽しみにするようになられました。

治療は病院での診察と薬の服薬。
そして心理カウンセリングとの併用です。

もともと勉強熱心な方で
向上心があるクライアントさん。

私のカウンセリングでは心理的休養と
認知の書き換えに重きをおき
そして数カ月後、心理教育(マンツーマン)をスタートし
1週間に一回通って頂きました。

予定があり来られない時も本人に提案、同意を得て
電話カウンセリングで欠かさず継続してきました。

また、最初が命の危機に面していたため
ご家族との連携をはかり、関わり方を伝えたり
家族の心的ケアも念頭にいれました。

最近では2週間に一回の面接でも安定し
治療的カウンセリングから
開発的カウンセリング(予防や能力開発)に移行しています。

ここまでの回復や成果はご家族や親族の関わりと努力、
医療の専門治療、心理カウンセリング
そしてなによりご本人のぢょりょくの相乗効果に他なりません。

しんどかった経験は覚えているけれど
「しんどさ」をリアルに思い出せないというのは
何より回復の証拠。きいてホッとしました。

先日は、とある病院の精神科の医師に逢いました。
こちらは別のクライアントの主治医です。

より適切な援助ができるよう本人の資質の活かし方を探り
これからも連携を意識し心の力と可能性の発揮を
サポートしていきたいと思います。

「しんどさ」をリアルに思い出せないというのは
なにより回復の証拠。きいてほっとしました。

◆自由自在、舵の方向

カウンセリングでは毎回
前回から今回までの振り返りをお聞きします。

間隔が1週間の方は1週間を。
2週間の方は2週間
1ヶ月の方は1ヶ月
お久しぶりの方はその間のことを。

聞くたび思うことですが
どんな状態にしろ「今」が
未来をつくってゆくのだなと感じます。

例えば今何らかの要因で先が不安だとしたら
不安の延長上に未来が作られていく可能性があります。

だからといって危惧した通りになるかというと
そうでもありません。

なぜなら例え不安の未来を創造しても
人はどこかで「よくなりたい」「このままじゃ嫌だ」
と無意識ながら思うからです。

また、起こってもいないことを
あれやこれやと想像し心身にダメージを受ける方は
逆をいえば想像力が豊かで体の反応が正直なんですね。

その想像力を良い方へ使えるよう
心の整理整頓をするのが心理カウンセリングです。

不安な時ほど思考は未来や外のものへ向きがちですが、
面舵(おもかじ)いっぱーい!
取舵(とりかじ)いっぱーい!
右や左だけじゃないよーー!
自由自在に舵をとろう!
その舵をとるのはあなた。

カウンセリングでは未来や過去から「今」へ
外側から「内側」へと舵をきるサポートをします。

今何が起きていて
どんな思考や感情と共にいるのか?

また自分が本当に望むこと
行きたい場所はどこ?

なんくるないさ〜!
なんとかなるさ〜!

よい航海になりますように。

◆保身

「保身」

近所で知り合いを見かけたけれど
見てみないフリをした

自分が嫌だったのに
人のことを絡めて「不快」を伝えてしまった

知らないのに、知ったかした

これらは私がやった最近の保身です。
・・自慢にならないですけれど。

保身すると気持ち悪さや気だるさが
まとわりつきます。

またそれを見ないように
しれ~っと過ごしていると
人や場所を変えて似たようなことに遭遇します。

え?また、、みたいな。
ありません?
そういうこと。

「過ち」➡「保身」➡「複雑」な問題に
発展していきますね。

よし、もう繰り返さない。
止めるで、保身!

そしてその保身の理由も
自分に聞いて受けとめるで!

そんな風に決意した瞬間
霧がかかったモヤが晴れぬけた感じがしました。

保身も、またそれを認め解くことも
自分を守ることなんだよね。

同じ守りでも意味は違うけれど。
他人ごとではありませんね。

◆父からもらったやさしさの種

やさしいなぁ。
ある日、父の通院に付き添って思いました。

診察が終わり会計になって
お札をだしたお父さん。

出してすぐ
「ちょっと待ってください」
と受付の人に言って私に小銭入れを渡し

「あるだけ小銭だしてくれるか?
ほら、ここに小銭が不足してますって書いてあるから」
と小さく貼られた張り紙を指しました。

診療所をでたら
「ここのスタッフさん何人いてはるんやろ?
お世話になってるから、なんか喜ばはるもんあげたいなぁ」
といい、車に乗ったら

「晩御飯は今から作るんか?スーパー寄って
なんか買って帰ったらどうや?今から行こう」
という父(行きませんでした)

杖をついて歩くようになって
体も行動も変化してくけれどやさしさは変わらない。

むしろ更に深まっているように感じます。

きっと私の中に「やさしさ」の種があるならば
間違いなくそれをもらった一人がお父さんだと思う。

日本で生まれた心理療法の1つに浄土真宗の「身調べ」をもとに
吉田伊人が開発した内観療法があります。

両親や身近な人の影響のある存在との関わりで

(1)して頂いたこと
(2)して返したこと
(3)迷惑かけたこと

これら3つを集中内観では合宿形式で1週間
日常内観では1~2時間、
ひたすら内観➡反省するという療法です。

私は時々セルフカウンセリングや
心理カウンセリングで取り入れることがあります。

これをやると自己中な自分が
他者の愛に生かされていることに理解と感謝がわき
やさしさに包まれます。

ありがたいです。