◆ダメなものはダメ!

カウンセリングをしているといろんなケースに遭遇し
中には倫理的に受容しがたいものに出会う場合もあります。

どんな件であれ、カウンセリングではクライアントを
無条件に受容するのが基本ですしそこは最もコアですが
中にはダメなものはダメ!という姿勢と態度をもって
対応することが必要な場合があります。

それは例えば、窃盗や万引きなどの犯罪や
自傷自殺、他人への危害など。

これらはどんな理由があるにせよ
また精神的な病気などの要因があるにせよ
うやむやに応対することは後々本人だけでなく
周りへの影響を及ぼす可能性があります。

ダメなものはダメ!
カウンセラーのこのような姿勢は
治療の上で広義の受容にあたると考えます。

だからといってこのような場合は
直接本人に指摘したり、または批判批難するのは
ベストとはいえません。

むしろ直接的よりしかるべきところとの連携や
相談が必要だと思います。

クライアントが精神科へ通院しているのであれば
まず主治医へ相談する。

家族と相談する。

コトによっては行政機関や相談機関へ。

クライアントの存在を受容するのは大前提ですが
行動もひっくるめて何もかも受容だからは違う。

ダメなものがダメ。
クライアントを人として守るための受容視点です。

カウンセリングは道徳観を
育てるものではありません。

心の健常を回復し
心身の健康を目指すものです。

そして1個人の心の健康は社会の健康に繋がっています。

だからこそ個人と社会の健康を切り離して
考えることは不自然になります。

ダメなものをみつけたらそこからどうするか。
カウンセラーも1人で抱えないよう心していきたいと思います。

クライアントと社会の繋がりの先を見て「今ここ」の対処を。。。