◆初回面接で特に意識してみつける「リソース(資源)」のこと

カウンセリングの初回面接では
ご相談に来られた方のお気持ちに寄り添いながら
ご相談内容をお聞きし、
現在の状態、状況、環境、現在の人間関係
生育歴等を必要に応じて伺います。
(お応え頂くのは任意です。)

その理由は何に困っているのか、どう解決したいのか、
そのために心理カウンセリングで
出来ることは何かを、見立てるためです。

同時にもう一つ。
カウンセラー側で意識的にやることがあります。

それは、相談者様のリソースを知ること。

リソースは一般的に「資産」と「供給源」「物資」「財源」
などと言う意味で使われますが
心理カウンセリングでは
相談者様が解決したいものに対して使える
「能力」「強み」「経験」「環境」など
ご本人がお持ちの資源のことを言います。

そう言うと「悩んでいる今の自分には使える資源なんてあるの?」と
思われがちですがご本人に自覚がない場合が殆どです。

例えば、日常的に不安に苛まれていて
それが我が子にも影響し親子で不安が倍増、辛いという場合。

確かにこの情報だけで資源を知るには少ないように思えますが
「リソース(資源)」はあります。

例えば上記だと互いに影響しやすい親子関係
というリソース、資源です。

見方を変えれば片方の不安が伝染しやすい分
どちらかが変化すれば両者とも変わりやすい!
素直な関係だといえます。

これを「リソース」と意識せず、
不安でいっぱいの相談者さんに初っ端から
「親が動じないことが大切ですよ‼︎」なんて言われても
更に自分を責めたりしてより不安になってしまいますよね。

使える資源が自責になるともったいない!
それが出来れば不安になってないですし。

心理カウンセリングだけにかかわらず
人から相談を受けられたり
また子育てや、後輩育てなどに関わる方は
相手のリソースに目を向けられるといいですね。

別の言い方にすると長所と短所は表裏一体。
短所は視点をかえるとよい部分やその人らしさでもあります。

リソースに気づき、それを最大限活かせる
カウンセリングを心がけています。

◆運命と選択

4月から小学校、中学校にスクールカウンセラーとして出向き
あらたな仕事に駆け出したばかりですが、
現場に入ってみたからこそ知った
過酷な環境や運命で生きている子どもたち、
それをサポートする大人な方々に出会い
正直カルチャーショックを受けました。

ヤングケアラー
虐待やネグレクト
養育者の関わりからトラウマを抱える子ども、

言わずもがな現在の支援は必須ですが
他者に出来ることには限界があり本人がその運命の中で
いかに自立(自律)していくかの
サポートが特に重要だと感じました。

人生は「運命」と「選択」で成りたちます。

運命は変えられないもの。

生まれた日、場所、養育環境等
選択は、自分次第で望む生き方
人生を創りだせる部分。

運命に任せて翻弄されるのではなく
どの子にも選択という公平があることを
学校という環境の中で知ってほしい。

そのための学校であり
教育であり、必要な支援を
自分に出来るほんのちょっとの枠でも
全身全霊でやっていきたいです。

また、いい年齢になった大人でも
未だ「運命」に翻弄された生き方をされている方、
または「運命と選択を行ったり来たり」の方もいらっしゃいます。

過酷な運命にいる子どもたち、
またかつて子どもであった私たち大人が、
それぞれのしあわせに向いますように、
いつも、何度でも、ここからですね!

◆スパイファミリー 可愛いくてごめん♪知らない世界を教わるカウンセリング

普段は好みのジャンルや興味があるものを選びますが
時として自分ではまず手ににとらないであろうものを
読んだり、聞いたり検索することがあります。

読んでいるアニメはスパイファミリー。

音楽は「可愛いくてごめん」や
「新世界」を聞きピアノでも練習中ー。

おかげで、ずーっとChu! 可愛いくてご、め、ん〜♪
と、脳内リプレイです(笑)

小中学のカウンセリングで相談者の心の世界を少しでも近く
あるがまま共感したくて自分も読んだり聞いたりしていたのが
これがハマりまして、面白い。

目的は相手の世界を知るためですがはたと気づくと
自身の世界も広げてもらってるなんてこともあります。

逆に全然わけわからん、、という時もありますが
それはそれでいいんです。

わからないからこそ教えてもらえるので。
相手を知ろうとすることそれは自分の世界を広げることにも繋がります。

子どもが反抗的だ
何を考えているかわからない
そんな時は(そんな時じゃなくても)
相手の好きなもの興味のあるものに
まず自分が触れてみる。

その行為そのものが相手と
心を通わせるきっかけや要にもなります。

なのでスクールカウンセリングに行く時は
学校で使えるものは
使わせてもらえるようお願いして
バンバン使わせて頂いています♪

図書室だったり、ピアノだったり。
一緒に読んだり、一緒に弾いたり
ボードに書いたり、、、

もちろん子どもや学校だけに限らず大人であっても、
学校以外の普段のカウンセリングであっても同じこと。

自分の趣味趣向を語るでなくこうしたら?ああしたら?の前提に、
相手を知る、そして分かち合う。

これからも使えるものは遠慮なく使わせて頂き
積極的に相手の世界観を知れるよう、取り組んでいきたいと思います。

◆その心配は、誰の心配ですか?

相手のことが心配でソワソワする時
その心配には2種類あると思います。

ひとつは生粋に相手のことが心配。

もう一つは、相手のことを介して自分が不安で仕方なくなる、心配。

大概は2つが混ざってることが多いんじゃないでしょうか?

前者は相手を、ただただ心配する気持ち。

後者は、〇〇になったら、なっていたらどうしようと
それが現実になった時に
心が痛む、「自分への心配」の気持ちです。

相手のことが心配で仕方ない時は、
この2つにわけて眺めてみてください。

そして、自分への心配に気づいたならば、
まず自分にやさしい眼差しを、労りを向けてみてください。

またそういう時は信頼できる、話せる人に
自分への心配を聴いてもらうのもひとつです。

◆過干渉な親への関わり

あなたのことが心配だから。
あなたのために言ってるのよ。
なんで、言うことを聞かないの?
過干渉な親が、子に言う言葉の代表選手です。

もし、これらの言葉を子どもに言ったり思うことが多いのであれば、
過保護、過干渉の立場や関係になっていると考えられます。

親にとってはいくつになっても子どもは子ども
根底に愛情があるからこその心配でしょうが
親自身、心配や不安に支配されると相手をコントロールしようと
あれこれ口出し、行動してしまいます。

例えば、
・子どもの進路や考えを尊重しない
・子どもの好きなものを否定する
・子どもの人間関係に口出しする
・親の希望を繰り返し言う
・問題点ばかり指摘する
・何かしらを与えたり、経済的援助で優位に立つ

しんどいですよね。親も、子どもも。
そのように関わられた子どもは反発できるならまだしも
受け身が続くと、自分に自信が持てなくなる、無気力になる、
言われるまま行動する、自立しにくくなる、強化されていきます。

また子ども自身、いくつになっても根底では親に認めてもらいたいので
期待を抱き、自分をわかってもらおうと頑張りますが
大概、期待外れ〜からの余計に自信を無くしかねません。

ならば親の言うことを聞いていればいっか。
事なしにしていればいっかとめんどくさくなり、
そのような形で自分を守ることが癖づくと
親は更に過保護ビームを出す悪循環に繋がります。

サイアク、負のサイクル強化です。

年齢が低い場合、なんらかしらの問題行動がでると、
学校や支援の対象になり親子の歪みに一石を投じていくことも出来ますが
ある程度の年齢や大人になっていると
どちらかが気づいて変えていかない限り変わりません。

またこの場合互いに無意識であり、慣れあいであり
また親が気づいていない場合が多い。

もし受け手の子ども側が気づいているならば
意識的に距離を置くということが必要です。

具体的には
(1)親との関わりに自分でルールを決める
(2)時にはっきりと伝える
(3)1人暮らしをする
(4)紙に書き出し同じパターンに気づく。
(5)セラピーを受ける、など

愛情がないわけでなく歪んだ関わり方が
過干渉、過保護、コントロール。

小さい子どもならば支援する側が気づいて、
適切な働きかけをし親をサポートすること。

ある程度の年齢、大人ならば
自分で出来ることをやる、自ら支援を受けること。

親から自立することは
子から親への愛の形のひとつだなと
感じる今日この頃です。