私がスクールカウンセラーとして勤務している学校に
とても可愛らしく若々しい庶務(用務員)の先生がいらっしゃいます。
その先生は会うだけでパッと明るくなるような雰囲気で
いつもにこやかに挨拶してくださいます。
先生のお仕事は、学校中のお掃除やゴミ出し
広いグランドの草抜きや、花壇にお花を植えたり
教職員のためにお茶を沸かして下さったり
その他たくさん。
まだまだ私が、皆が知らないお仕事を
黙々としてくださっています。
そんな先生と少しお話しする機会があった際、
私は先生の美しさの出処に気づくことができました。
それはトイレ掃除に対しての想いについてです。
先生は仕事の中でも特に
トイレ掃除に力をいれておられるとのこと。
子どもたちが、クサイからと足が遠のいたり、
我慢することがないように。
だからトイレ掃除はがんばりたいんです!
とおっしゃっていました。
また、「私の仕事は誰にでも出来る仕事です」と
おっしゃっていましたが、ちがうよ、ちがう!
誰にでもできるからこそ、どんな想いでするかで
仕事の意味や価値に違いがでるんじゃないかと思うのです。
心理学の概念に
「仕事の意味づけ(job clafting)」というものがあり
同じ仕事でも、自分にとってどんな仕事か
意味を見出すことで、仕事の姿勢や幸福度が
変わるというものがあります。
先生は仕事に「思いやり」と「誇り」を
込められてきたんじゃないかな。
だからこそ先生のトイレ掃除はただの掃除ではなく、
場を清め、子どもたちの居場所を整える、
かけがえない「ケア」のお仕事に繋がってるんだと思います。
こちらの学校では昨年度子どもたちが掃除をする際
「トイレの神様」がBGMで流れていました。
トイレの神様、女神様は身近にいた。
私もトイレ綺麗にしよう。
べっぴんさんになれるかな、、、、