◆発達障害の診断と多面性

この一年は、発達障害の診断がおりている子どもたちの
カウンセリングを複数担当しましたが、
実際には同じ診断名がついていても全員違っていて(当たり前やけども)
中には何故この診断?と思う場合もありました。

例えばASD(自閉スペクトラム)の場合。
友だちとぶつかることが多くコミュニケーションに難あり。

気にいらないと手がでる、突き飛ばす、叱られても理解せず
周りの大人は「人の気持ちがわからない子」とおっしゃっていましたが、
私にはそうみえないケースがありました。

確かに言葉でのコミュニケーションは活発ではなかったけれど
私に手紙を書いてくれたり絵を描いたり、音楽を奏でたり
むしろ相手をよく見て考え、思いやりを感じることが
多々あり、見解ってこんなにも違うのか?

もしく知らない部分がありすぎるのか?(それはあるだろうけど)
とにかく違いすぎていて戸惑ったこともありました。

他にはADHD(多動、不注意)の診断を受けている子の場合。

授業中落ちつきなくウロウロするというのですが
カウンセリングでそれはない。むしろ集中している。

また忘れ物が多く、常に注意を受けているとのことでしたが
私がうっかりして忘れると「先生忘れてるで」とフォローしてくれたり、
困らないよう声をかけてくれたり先回りして助けてくれることもあって
どゆこと?多動?不注意?私の方がやばい?
なーんてこともあったな。

このようなギャップにあうたび
「診断名=症状」とは限らないと思いました。

また少人数と、集団の違い家と外、関わり方次第で
良くも悪くも多面性が際立つことがあります。

今回書いたのは私の前で問題なしの例でしたが
逆の場合もありえます。

発達障害の診断であれ、気になる症状であれ
多角的に、色んな視点、視野で観る、理解する姿勢が
本当にほんとーに大切だなと思います。