『待ってるだけじゃ救えない命がある!』
映画(今春)、TVドラマ(去年)で
人気の「TOKYO MER」の決めゼリフです。
死者ゼロを目指し危険な現場、困難な状況でも
人の命を救うためには諦めない。
医療従事者のチームが災害現場、事故現場などへ出向き
消防や警察、行政と連携し
ただ目の前の命を救うことだけに
立ち向かうシーンに心うたれてきました。
2023年春公開された映画も初日の夜、鑑賞してきました。
ひとりで行っていっちばん後ろの席で
ハンカチぎゅぎゅぎゅっ、号泣ー。
役者さんや、役柄、人間模様も好きですが
この作品のどこに惹かれるのか今回わかりました。
私は医療従事者ではありませんが援助に携わる仕事をしています。
心理カウンセラーは受動的、待つという姿勢が礎となります。
ですがこれまでその概念に違和感というか、なんというか
言葉に出来ないモヤッと感というかもどかしさを感じる場面がありました。
主役はクライアント
(まちがいない)
心理師が治すのではなくクライアント自身が自身の治癒力
自己実現能力、本来の力を発揮できるよう
支援、寄り添い、伴走、支えるのが自分の役割である(そのとおり)
こちらが積極的にグイグイ行くのではなくて
受容、待つが基本その人のペース想いを尊重する(うん)
そうなんです、そのとおりです、、が。
この春学校で働くようになって(スクールカウンセラー)
決められた枠内でびっしりのカウンセリング予約を受け(時間足らん)
職員へのコンサルテーション、連携機関への対応等をする中で
思わず叫んでいる自分がいました。
待っているだけじゃ救えないこともある!!って。
心の叫びー!
カウンセリング時間は、通常一枠45分〜50分ですが、
予約を受け身で待ち、希望者にまるまるその時間をとるのではなく
例えば時間を短縮し関係者への働きかけを優先させたり
危機介入に繋がることが必要だったり
心理学、心理療法のみならず
支援に使えるもの、効果が期待できるものは使う!という工夫や発想
積極的な提案、協力要請をしたり、
そのための行動と勇気が問われたり
現場に入ったからこそわかることがあって。
例えば、不登校やいじめ問題でも
外からみた理想的な議論や意見、知恵、知識だけでは
実際の改善にはいたらないケースなど多々あること。
そう、現場の先生たちは
せーいっぱいやってるんです。
(色んな方がいらっしゃるのも事実ですが)
あれですよ、あれ事件は会議室(机上)で起きてるんじゃない!
現場で起きているんだ!ってな。(なつかしい)
踊る大捜査線の名ゼリフです。
守秘義務があり具体的に書けないのがもどかしいですが(現場を知ってほしい!)
受け身ではなく、適材適所で柔軟に能動的に動き
待つ、待たないをその場その場で判断していくこと。
そして色んな方々との連携を積極的にしていくこと。
とにかく支援者の考え方、行動の
アップデートの必要性を感じる今だからこそ
ドラマ・映画のあのセリフに惹かれるのだと思いました。
5月より、なら思春期・不登校支援研究所の
勉強会に参加しています。
http://nara-futoko.net/
スクールカウンセラー、公認心理師、臨床心理士、
教師、教育関係者など80名の方が参加されています。
前期は募集が終わりましたが
今年度、後期も募集があるそうなので
ご興味ある方は是非ご覧ください。