バリデーションという「共感」を大事にした
お年寄りとのコミュニケーション法があります。
特に認知症の方への関わりで相手に
尊敬と共感をもって関わるコミュニケーション法です。
例えば、病院に入院をしている方が
「もうこんなところが嫌、家に帰る!!」
と言ってきかず部屋から出ていこうとする場合。
バリデーションの関わりでは
まず「帰りたい」という気持ちを否定せず
受けとめることを心から行います。
帰りたいんです、、、と。
そうすると本当に帰ってしまうのでは?
と思われがちですが、逆。
相手の気持ちを尊重し心から否定しない姿勢できくと
頑なな思いが和らぐ可能性があります。
先ほどの例だとしばらく一緒に廊下を歩いたりして
帰りたい気持ちを聴き
「今日は今からだと遅くなるので一度お部屋に戻りましょうか」
と柔らかく伝えてみたりなど。
認知症やお年寄りに限らず誰でも自分の思いを
端から否定されたり上から言われると
人の話を素直に聞こうとはなかなか思えません。
私自身の両親も高齢になり
サポートが必要な時があったり。
また仕事(カウンセリング)でも介護の悩みや葛藤を
お聞きすることがあるのでバリデーションを一緒に考え
提案をさせて頂いたりしています。
バリデーションは一見お年寄りや要介護者に
役立つものと思われがちですが
同時に介護をする人やサポートする人が
ラクになる関わり方でもあります。
言い換えると悩みを聴く人がラクになる関わりです。
カウンセリングでの傾聴の本質そのものだなぁと思います。