鬱で睡眠薬を服用されている方に
認知行動療法のプログラムを立て行っていたところ
2ヶ月ほどで徐々に睡眠サイクルが安定し
生活リズムが整ってきたケースがありました。
よしよし、いい感じ!
この調子で様子みながら地道にいきましょうね。
とクライアントさんと喜んでいたある日のカウンセリング。
いつもとは明らかに様子が違ってお越しになられました。
目がとろんとしてかなり疲れておられます。
話を伺うと身近な方が
薬の服用を心配しやめてみてはどうか?と
そのアドバイスから一気にやめたとのことでした。
行動記録を拝見すると
昼夜、時間が狂ってしまっています。
服用は依存になるのではないか?という心配。
よくなってきたからやめられるのではないか?という期待や希望。
近しい人ならそう思うのはよくわかります。
心配だものね。
ですが、明らかに生活リズムが崩れ
体への負担も顕著でした。
薬は副作用や精神依存を引き起こすリスクは
確かにあると思います。
ですが薬=悪ではなく付き合い方だと思います。
私は薬については概要しかわからないので
専門に聞くことが必要だと思っています。
が、
患者であれ
身内であれ
心理職であれ
ただ医師の指示に従うだけの
服用は違うとも思っています。
医師が主体となって決め薬の飲み方を守ることを
コンプライアンスと言い
反対に薬の飲み方や治療方針に
患者が関与し意思決定することを
アドヒアランスと言うそうです。
専門用語はともかくとして、、
ただ従うのではなく
また、勝手にやめたり操作するのではなく
良くなるためには間の繋ぎが必要やな、、、と思った一件。
身近な人への情報提供の仕方や協力のお願い、
またクライアントさんの自覚を話しあいました。
体に関わることなので気をつけなければいけませんが
経験してこそわかること
これも回復に必要なプログラムの
一つだったと私は思っています。
繋ぎや連携、大事にしていこう。