◆「人ごとにせず、人に構いすぎず」うつの人への関わり方

先日、クラインとに同行した心療内科で
医師が繰り返しおっしゃていました。

「ゆっくりね、ゆっくりでいいよ」

心が風邪をひいたり(うつ)、
突発的なアクシデントや災害がおこると
心のバランスを崩し気力やヤル気が出なくなることは
多く知られているところです。

言いかえると普段なら安定している「〜したい」という欲求の
各階段レベルが下がっているということ。

下位の土台がおびやかされているからこそ
安心して寝れて食べれてゆっくり休むことが必要になります。

ひと昔前の災害時の心のサポートは
じっくり話を聴いてトラウマ改善のアプローチが主流でしたが
今は、まず食料や生活の確保が
心理支援に求められるようになりました。
(サイコロジカルファーストエイド)

考えたら当たり前ですよね。

生理的欲求が満たされてないのに
トラウマが〜なんてハードル高すぎるもの。

これって、うつや、心の病気、災害にかかわらず
言えることじゃないかなと思うんです。

普段の私たちにも。

自分を肯定する、尊重することをとかく声高に言われる近年ですが
その前段階が満たされずいびつだといくら自己肯定ワークをやっても
安定が得られない場合があります。

こうやって書いている自分だってそう。

なんか不調だなぁ、、不安定だなぁと感じる時は
階段バランスを崩してるにもかかわらず
がんばろう、がんばろうとしている時だったりします。

または人と比べてもっとやらなきゃと足りない処に
目がいっている時などもかな。

そもそも、人とは違いますから。
階段の今いる位置が。

ましてや、うつで休んでる人に
「アイツは心が弱くてなるんだ!」と言ってる人は
勘違いも甚だしいところです。

うつになったのはバランスを崩しながらも
なお適応しよう、がんばろうと人を攻撃せず自分を痛めつけたゆえ
無意識に自分を攻撃した結果だともいえます。

だからほんとうによくがんばったんだよ。
おつかれさまなんです。

もし、周りに鬱や心身の不調で
辛い思いをしている方がいらっしゃったら
ゆっくりゆっくりと接してあげてください。

そして必要以上に構いすぎたりしないようにも。
自分がしんどくなってしまいます。

そんな時は専門家に相談してください。関わり方を。
段階によって、人によって援助も応援の仕方も時々で違います。

間違っても「アイツは弱いヤツ」なんて攻撃することは辞めて!
そのような見方は自分を自分で攻撃しない変わりに
人を攻撃して自分を守うとしているだけで
どっちが弱い人なんだ?と疑問に思います。

「人ごとにせず、人に構いすぎず」ですね。