◆子どもの引きこもりや鬱、子どものことで悩んだ時に親ができること

子どもとの関係で悩んでいる親御さんが
カウンセリングにお越しになられることが
ちょくちょくあります。

また、お子さんがある程度の年齢で(成人の場合もあり)
引きこもりや問題行動、社会生活に適応しにくいなどの理由から

『子どもにカウンセリングを受けてほしい!』
『第三者の意見なら聞いて変わるんじゃないか?』

と切実に願う親御さんからのご相談もあります。

実は私の元家族も同じような状態だった時期がありました。
もう30年以上前ですが、、。

当時はカウンセリングもまだ一般的ではありませんでした。

きょうだいが不登校になり
突然生活態度が変わり、暴れたりはしないものの
どちらかというと躁鬱の鬱が強い引きこもりになりました。

慌てた母はいろんなことろへ相談に行ったり
本人にカウンセリングを受けるよう連れて行きましたが
なかなか変化が見られませんでした。

そんな時、あるカウンセラーの先生が
「お父さんとお母さんがカウンセリングを受けてください」
とおっしゃいました。

母はまだしも、父は働き盛りで多忙だった時期。

「なんで自分が??」

子どもの問題なのに、なぜ自分が
カウンセリングを受けなきゃいけないのか?

父がそう言って母が肩を落としていたのを
今も覚えています。

当時の父からすると子どもの変異も
突然で無理はないのかもしれません。

結果的に父はカウンセリングを受けなかったのですが
母と本人が受け、それを父に伝えることで
父は子どもへの関わり、家族への関わりを見直すようになり
そのあたりから徐々に回復しはじめました。
(今では懐かしい昔話です)

ある程度の年齢になったお子さんについての
心配や悩みは、その人本人のものと捉えがちですが
(確かにそうではありませすが)
どこかで掛け違えてきた子育てや家族の根深い見えない問題は
1番パワーバランスの低い子どもさんに症状として出やすいのは事実です。

不思議なようですが、子どもに悩む親御さんが
カウンセリングに来られ帰宅されると

・子どもの様子がいつもと変わった!
・子どもと話もしていないのになぜ?

などという報告をよく伺います。

それだけ親子は話そうが話すまいが
無意識で影響し合い見えない気を感じとる
コミュニケーション力が長けているということですね。

お子さんがもう大人だから!というのは
ある意味偏った見方だと私は思います。

過去に、互いに気づかず良かれと思い
不適切な関わりをしてきたのであれば
今からそれを互いにやり直せばいい。

そこに遅いとか手遅れというのは
違うと思うのです。

ただし、症状によっては時間がかかりますが。

心理カウンセリングでの親子相談は
犯人探しをするものではありません。

なぜこの状態になるかは理由があるので
家族観のこれまでのコミュニケー所んや
関係構図、家族ならではの
常識が親子にどんな影響を与えているのかを
紐解いていきます。

親は子どものために
子どもは親にこたえるためではなく

「親は親」「子は子」
自らの人生を充実して生きていくために
互いに今何が必要かを、根本的に気づき育てていけるよう
心理カウンセリングをさせて頂きたいと思っています。