◆親も人の子

三つ子の魂100までも。
と言いますが幼少期の体験、環境の影響力って大きいですね。
90才近い父を見ていてつくづく思います。

主観も入りますが父はとてもやさしい人です。
特に子どもや部下、動物などにはやさしく
与えられるものがあれば惜しみなく与えるような人です。

そういうところは
父のお母さん(私の祖母)にそっくりです。

一方で、祖母(父の母)は
一度も父を叱ったことがなかったそうです。

また、父のお父さん(私の祖父)は
父が幼い頃に亡くなったので
怒られるという経験をしていません。

母子家庭で、戦争も経験している父は
人一倍豊かさへの憧れが強く負けん気が強く努力家で
ひたすら勉強して、チャンスをつかみ出世していきました。

怒られたり叱られた経験がない。
そして負けん気が強く並外れた努力家で豊かさを手にした父。

周りには凄い凄いと評価され
社会でも家でも偉い人と一目おかれていた父。
なのでめちゃくちゃプライドが高いのです。

で、プライドが高いとどうなるか。

謝らないんですよ、人に。反省しないんです、
どんなに自分が悪くても。
(プライドの高い人が皆そうではないですが)

私は、その人となりを父が80才超えてから知りました。

ある出来事を機にこれまで自分が抱いていた
お父さん神話は崩れました。
そしてそれを受け入れるのに数年かかりました。

今思うのはお父さんも、ただ人の子であり
幼少期の環境や影響を大きく受けて
生きてきた一人だということ。

やさしい人であるのも一部。
プライドの高さや反省をしないところも
全て父の一部にほかならない。
父であり、人である(なんて当たり前のことですが)

そして私もまた、彼を通して幼少期からの影響を色濃く受け
今の私に繋がっています。

父からもらった良い影響は
これからも命ある限り引き継いでいこう。
そして、いらないものは勇気を持って手放していこう。

ようやく最近、心穏やかに
そう思えるようになってきました。